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外科的治療の種類とは?

レーシック

 レーシック(LASIK:Laser in situ Keratomileusis)は、エキシマレーザーによる視力矯正手術のひとつです。
レーザー照射で角膜の屈折力を変え、焦点を整えることによって近視・遠視・乱視を矯正するもので、適応できる屈折度数の範囲が広い、ほとんど痛みがない、視力の回復が早いなどの特長があります。

<仕組み>

 マイクロケラトームというカンナのような器械を使って角膜の表面を薄く切開し、蓋のようにめくった後、エキシマレーザー照射で角膜実質層の一部を正確に削ります。
 あとはめくった蓋 (フラップ) を元に戻すだけ。両眼で約20分、ほとんど痛みのない手術です。術後は角膜のカーブが変わり、屈折させた焦点位置が正常化して、視力を回復することができます。

<特徴>

・国内、世界での症例が多く、完成された手技
・角膜表面の膜 (上皮とボーマン膜) を傷めないので、痛みが極めて少ない
・手術後早期 (翌日) に視力が回復する
・上皮を剥がさないので、感染の危険性が少ない
・術後、一時的にドライアイ等の症状が出る

<流れ>

(1) 点眼薬で麻酔をした後、開眼器でまぶたを固定します。
(2) マイクロケラトームで角膜の表面 (角膜の約4分の1) を切開します。
(3)一部をヒンジ (繋ぎ目) として残しつつ、切開した部分 (フラップ) をめくります。
(4)予めコンピューターに入力したデータに基づきエキシマレーザーを照射し、角膜実質層を正確に削ります。
(5)フラップを元に戻し、角膜自身がもつ作用によって自然に接着させます。

ウェーブフロントレーシック

 眼球を立体的な面で捉えると、個々にさまざまな形状をしており、従来までのレーシックによるレーザー照射では、眼球の屈折状態では 捉えられない個体差までカバーすることができませんでした。
 ウェーブフロントレーシックは、その個体差を、「波面収差 (光の屈折のズレ) 」を用いて解析し、角膜全体のカーブだけでなく、表面の凹凸も矯正するレーザー照射を行うことでズレを限りなく除く機能を備えています。

<仕組み>

 ウェーブフロントレーシックでは収差を含めた個々の眼球形状を精密に捉える検査が必要で、「波面収差解析装置」によって行われます。ここから得られたデータを吟味し、レーザー照射パターンを決定します。修正を加えたデータを、特殊なコンピューターチップを介し、エキシマレーザー機器が読みとり手術が行われます。

<特徴>

・術後の光りのにじみが従来のレーシックに比べて少ない
・ハロ、グレアなどの副作用が出にくい・角膜不正乱視も矯正可能
・強度の近視・乱視、また角膜が薄い人にも適応
・角膜の切除量が通常より多くなる場合もある

<流れ>

ウェーブフロントレーシックの手術を行うためには以下の3点が必要なため、ウェーブフロントレーシックができる施設はまだ限られているのが現状です。
(1) 加変的なレーザー照射機能を備えたエキシマレーザー装置の完備
(2) 波面収差解析装置による検査
(3) 波面収差のデータをエキシマレーザー装置にリンクさせるシステム

Epiレーシック

 Epiレーシックは、2004年に登場したもっとも新しい術式です。手術方法はほぼレーシックと同じですが、レーシックよりも薄いフラップを作ることができるので、角膜の薄い方や激しい運動をする方に向いています。ただ、最新の術式なため、実施しているクリニックはまだ非常に少ないようです。

<仕組み>

 エピケラトームを使用してフラップを作り、レーザー照射後にフラップを戻す方法です。エピケラトームとは、角膜の上皮部分のみのフラップを、アルコールを使用せず作成するケラトームです。

<特徴>

・フラップ作成時にアルコールを使用しないので角膜組織への影響がない
・ドライアイ、角膜が薄い人にも対応可能
・通常のレーシックに比べ、視力回復の速度は劣る
・術後、数日間は保護用コンタクトレンズの装用が必要

イントラレーシックイントラレーシック

 フラップの作成を「イントラレーザー」を使うことによって行う新しい手法です。一般に角膜を切開してフラップを作成するには熟練を要するのですが、この器械では、角膜に直接触れることなくフラップが作れること、フラップ作成の手順をコンピュータ制御で行うことから、医師の手技に影響を受けず、矯正精度の向上が期待されます。

<仕組み>

 角膜上にイントラレーザーを点状に照射していくことで、気泡をたくさん生じさせます。この気泡がつながっていくことで分離面が形成され、めくる形でフラップを作成します。フラップ作成後、今度はエキシマレーザーを照射し、角膜のカーブを矯正します。

<特徴>

・格闘技など激しいスポーツをする人、角膜が薄い人にも対応可能
・角膜への器具の接触がない
・フラップの厚さが予測できるので、矯正精度が高い
・炎症を起こしやすい
・実施しているクリニックが少ない

PRK (ピーアールケー)

 レーシックと同様にエキシマレーザーによる視力回復手術のひとつですが、フラップを作成せず、角膜の表面にレーザーを照射します。角膜が薄くてレーシックに適さない人や、眼に外圧が加わる可能性がある方におすすめです。

<仕組み>

 フラップを作成せずにレーザー照射で角膜上皮を取り除き、近視・乱視・遠視の度数にあわせて角膜表面にレーザーを照射。術後は保護用コンタクトレンズを装用し、3日ほどで外します。

<特徴>

・フラップの作成不良による合併症の心配がない
・フラップを作らない分だけ、角膜実質を深く削らなくてすむ
・フラップ作成時の吸引による眼の内部(網膜等)への負担がない
・格闘技をしている人、角膜の厚さが十分にない人にも対応可能
・術後の痛みが強く、治療後数日間の休みが必要
・視力が回復するまでに時間がかかる

ラーゼック (LASEK)

 ラーゼック (LASEK) は、レーシックよりも、フラップを薄く作ることにより、レーシックの適応範囲や矯正度数を超えた術式です。格闘技などの激しいスポーツをする方でも手術が受けられます。

<仕組み>

 角膜上皮の接着をアルコールで弱くして、その上皮を丁寧にはがし、エキシマレーザーで角膜のカーブを整えてから上皮を戻す術式です。レーシックとPRKを融合させたような術式です。

<特徴>

・角膜が比較的薄い人、カーブが正常とかけ離れている方でも適応可能
・ドライアイになりにくい
・打撲などの外傷に強く格闘技や激しいスポーツをされる方にも適応
・術後の痛みがやや強い(PRKよりは少ない痛み)
・術後点眼の期間が長い
・視力が安定するまでに時間がかかる

有水晶体眼内レンズ

 白内障手術を応用した視力回復手術です。眼内に、ポリメチルメタクリレート (PMMA) という特殊な素材でできた人工レンズを挿入することで、近視や乱視を治す屈折矯正手術です。前房 (角膜と虹彩の間のスペース) にレンズを挿入する虹彩支持型が現在は主流です。

<仕組み>

 目薬タイプの麻酔薬で局所麻酔をした後、強角膜を切開し、レンズを眼内に挿入して固定します。レンズは一人ひとりの屈折度数や眼球形状にあったものが用意されます。
 レンズを入れるための切開創は5~6mmで、レンズを入れて切開部を縫合して終了です。術後1ヶ月程度で切開創はほとんどわからなくなります。
 手術時間は片眼約20分です。視力の回復と安定に多少時間がかかるため、片方の眼を手術してから1~2週間後を目安に、もう片方の手術を行います。

<特徴>

・強度近視の人や、角膜の厚みがレーシックでは十分でない人でも手術が可能
・治療後の視界が良好
・レンズをはずせば戻る
・片眼ずつの手術
・レーシックに比べ、執刀医数が少ない

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